.hack//Roots 第13話「Tragedy」 ★×5

ここからは書く暇のなかった、一週間前のアニメの感想な。
.hackに関しては、前プロ達と飯を食べに行ったとき、プロから貴重な意見を聞きました。曰く、「ネットゲームの世界で起きた騒動が、現実にも何らかの形で波及力をもたらしている点が今までの.hackと違い、凄いところ」だそうですが、なるほど、私が感じていた何か割り切れないものはそれだったんですね。
匂坂がTheWorldを辞めるって言ったとき、なんとも言えない脱力感と言うか、寂しさに襲われたんですよ。どうも、宝探しのように子供染みてはいるが、きっと楽しい何かが「終わる」っていうビジョンを、ゲームの存在としての匂坂でなく、所詮ゲームと割り切った匂坂という、一人の存在する「人間」によって告げられたことが原因のようです。
うーん。子供のときのように楽しいことっていうのは、複数人で共有する独自の制約を持った一つの擬似的な小社会のなかに芽生えるもので、その中では小社会に属する「子供」でいられる訳ですよ。でも一歩小社会から踏み出たとき、本物の社会が「もっとクールになれ」って小社会に属していることを責め立ててくる。だからそれに急かされて、いつしか小社会を捨てて外部にある本物の社会で皆「大人」になっちまう訳ですよ。多分匂坂はそんなことを暗黙に告げていた気がする。ちょっぴり寂しい話ですね。