N・H・Kにようこそ! 第1話「プロジェクトにようこそ!」 ★×8

これだけ釘付けにされる映像ってのも凄いもんだ。本当に「アニメ」を見てるって感じがした。それでいてこの「ドラッグムービー」のノリ。第一話で「インパクトを植えつける」って意味ではほとんど完璧です。
圧倒的に絶望的。心の中では多弁で、ひたすらに人間に文句を言い続け、実際口に出す言葉は精神異常。アパートで繰りひろげられる心象描写、可哀そうな被害妄想。窓越しの風景はレンズを通したように歪む。音声もBGMもまるで接触不良のスピーカーのように遠く聴こえる。
原作は漫画も小説も既読の人間としてもこれは限界。すげえ、すごいよ!そもそも人間やることがなくなったら一日十六時間も寝れるのか?原作読んだときからそうなんだけど、沢山寝てしまった日はこの「一日十六時間睡眠」って言葉を思い出して絶望的な気持ちになるんだよな。この十六時間って数字に世界の果てを見てしまうんだよな。十六時間って数字に近づくごとに人間としての終わりに近づいていると言う不安。なんかしんどくなってきた。
少し気がかりなのが、地上波放送じゃ「薬物」は出せないだろうってこと。薬物っていうのが「僕ら」健常人よりも劣った人間の象徴みたいなもんだからさ。単なるヘビースモーカーじゃあ他人事って笑えなくなるじゃないか。それと佐藤の声優が微妙なことと、牧野由依にエロい声やらせるのはやめてもらえへんかな?何気に心がちくちく傷つくんですけど…。