破天荒遊戯 第2話 ★×8

ああ、なんかもうラゼルの生き方はマジカッコいいな!
復讐をしてはいけない理由付けの場面は、ああ、そういう説得の仕方があるのかと素直に思ったよ。要は不幸の連鎖って言いたいんだろうけど、ああやって一芝居打って訴えかける回りくどさに、うまくいくに決まっているというラゼルの自信が見える。それにやり方は回りくどいんだけど、主張自体は真っ直ぐかつ、温室育ちの意見で無いところがいい。復讐の意味を理解した上で、笑って切り捨てるラゼル様マジカッコいい。
加えてやっぱり、ラストの一蓮托生はカッコよすぎる。この手の冒険モノは命を賭けてでも云々なんて物語は山ほどあるけど、老いるまでずっと生き続けて幸せになってやると言い切る奴は滅多にいない。自己犠牲の逆やね。傲慢なヒロインって言うのはいっぱいいるけど、これだけ自分に自信を持ってエゴを通しているヒロインはほとんど無い。
それに、カッコいい老紳士になってね、という言葉の内に仲間達への愛が満ち溢れているな。よく冒険モノにも、君が死ぬなら世界が滅んでもいい〜的な展開ってありますが、そういうアプローチの愛の表現とは違った愛がある。実のところ、好きな人が死ぬなんてシチュは滅多に遭遇しないわけで、その点でラゼルの愛の方がむしろ生々しいと自分には感じられた。
という訳で、こんなにも自己愛と仲間愛に満ち溢れたラゼル様でした。きっとラゼルなら、世界を救った冒険譚すらも一笑に付して、自分達の人生の方がずっと面白おかしいと言ってのけるでしょう。