ゼーガペイン 第5話「デジャビュ」 ★×4

ああ、なるほど。このアニメが何をしたいのかようやく分かってきました。
つまり、現実と虚構の世界があって、日常には心の安らぎを覚え、戦闘には世界を救う大儀を背負う魅力があって。しかし、いつかどちらかを選ぶ時、どちらかを虚構であることを認めなければならない。この時、どちらが現実だったかはそう問題ではないんですよ。思春期に悩む心が「平穏な日々」と「冒険の日々」の葛藤に揺れているっていう例え話。極端に言えばどっちも幻。どっちも心が生み出した産物の世界。二つの背反する心を抱えた少年の持つ色眼鏡には一つの世界が二つに見える。
もっと言えば、どちらかの世界を選ぶって言うのは「大人になる」ってことの例えなんじゃないでしょうか。まぁ、何かしらの形にしろ一つの型にはめて世界を見るようになるという意味において。そして、そのことを「アニメ」という、言ってしまえば陶酔的に自己をヒーロー化することを促すような映像経験を与えるメディアにおいて発言している訳ですよ。自己の作品のもたらすものを自己の作品内で批判している。そういう矛盾するロジックを抱えた作品がゼーガペイン
と、まぁ、この程度の話セカイ系ではよくありがちなことですから特別目新しくも無いですね。個人的にセカイ系作品が大変好みなので、ゼーガペインにおいてセカイ系の典型的な問いかけに+α要素が発生することを期待しつつ、視聴継続。