ARIA The NATURAL 第14話「その いちばん新しい想い出に…」 ★×8

先週書けなかったアニメの感想。つい最近のアリアじゃなくてその一つ前の感想です。
過ぎていく気持ちは形に出来るか?多分これって永遠モノの命題だと思うわけですよ。昔を写したもの、昔作ったものを見て「懐かしいな」とは誰しも感じるんでしょう。だけど、そのとき感じた「気持ち」というのはそのまま甦るってことは、きっとないんだと思いますよ。例え「あり得ない」ことじゃなくても、それは時間が経てばたつほど劣化していくものであると言いましょうか。その「気持ち」を覚えていられるのはせいぜい数年が限界だと思う訳です。だから「その時の私」に出会うことも、きっと無い。
でもどうにかしてそのとき感じた「気持ち」を永遠のものにしたいと願う。だから言葉にしてみたり、物を作って形にしてみたり。でも残念なことに「気持ち」には色も、形も、手触りも、臭いも、音も、味も、無いんですよ。それでも何とか留めようとそのときの気持ちに意味を与えてみたりするのですが、多分意味を与えた瞬間、その「気持ち」そのものからは遠ざかっていくものなんですね。寂しいことですが。
せめて「気持ち」に形さえあれば、そのときの感情を永遠のものに出来るかもしれない。つまり今回のアリアはそんな「願い」の話。灯里達は過ぎ去っていく気持ちを形にすることに成功したように見えますが、多分その気持ちはきっと忘れると思いますよ。それでもその瞬間だけは、永遠になったと信じる灯里達の姿に、ノスタルジーをノスタルジーにしてしまいたくない一つの抵抗を企てる大人にならない人々の姿がある訳です。


あぁ、なんかまた高校生に戻りたい病が再発しそうな兆しが…。限界かもしれんw