学園アリス 第2話「ようこそ☆アリス学園へ」 ★×8

うわ、なにこの崩壊しきった学級は?しかしこれはどこかで見覚えあるぞと思えば、おそらく初期の頃のこどちゃのデジャビュだと思われる。そう考えれば蜜柑=紗南、あの少年=羽山に似ていない気がしないでもない。ところでこの学級にはすでにスクールカーストが存在しているらしく、蜜柑がそれに果敢にも立ち向かうという構図なのだろうか。もしそうなら、あるいは「ことばにしがたいそうだいなてーま」が存在しているようにも思われる。
それにしても蛍はつれないのぉ。余程焦らしてからでないとデレが発動しないらしく、蜜柑の熱烈ラブコールにも十歩遠ざかった厳しさと指でつまんだくらいの愛情を持って応える。それはそれで可愛らしい女児の愛。
それにしても蜜柑は相当に魅力的だと思う。脳内の過剰な一人語りも頭悪そうで可愛いし、やることなすこと型破りかと思えば妙に常識人なところもあるし、人並みに弱いところも見せるし、それでも前向きになんとかしようと力が足りないなりに頑張ってるところは応援したくなるし、時と場合によっては積極的に汚れキャラに回るし、動きが小動物的だし、ボケもツッコミもこなすし、ほとんどパーフェクトに近い。以前のプリティサミーの時にも言った気がするのですが、蜜柑はごく我々一般の感覚に近い庶民派なんですよ。昔ながらの「努力、根性、友情」の心情を背に負った愛すべき主人公たる存在ですよ、まさに。現代のアニメのヒロインにあるようなガラス一枚向こう側の保護されるべき観賞用の少女のようなものが微塵も無い。本当に蜜柑は可愛い。
そんな主人公の資質も相まって、学園アリスを見ていると登場人物の気持ちや行動に一喜一憂している自分がいたりする。なんとか学園に潜入できればホッとするし、蜜柑がピンチになればハラハラするし、蛍に冷たく無視されれば結構傷つく。思えば、これが本来的なアニメの楽しさだったのかもしれないですね。現代のアニメを見ているのは、こう、対岸の火事を眺めているようなもので、思いの外冷めた目で「大変ですね」とか思っていたり、冷静に火事を眺めながらその原因を考える余裕すらある。要は当事者じゃないんですよ。別に対岸の火事のようにアニメを見ていることが悪い訳じゃないですし、私はそのスタンスも結構気に入っているんですよ。ただ、本当の意味でそのアニメに参加し切れてない。今回はそんなことを思ってしまったりもしました。そうですね、小学、中学の頃はこんな風にアニメは楽しんでいたんですよね。