ひぐらしのなく頃に 第26話 「罪滅し編 其の伍 リテイク」 ★×8

おそらく、刹那的高揚の点においては今日頂点に立ったように思う。原作は未プレイなのでなんとも言いがたいですが、この回はアニメでやって正解だったんじゃないでしょうか。
狂気染みたレナ、以前の圭一はまさにこんな感じだったのでしょう、と密室での人質という緊張状態を保ちつつ、湧き出るうじ虫(のようなもの)や殴打される魅音など、衝撃を誘う場面を連続させることで常にエンターテイメントを提供し続けることを忘れていなかったように思う。
そして、ひぐらし作品群の必ず最後は悲しみに帰結するという先入観から、梨花や圭一の悲劇的結末を想起させ、レナとの対峙にはいつも次の場面では死んでいるのではないかという、焦りや恐れのようなものがあり、それだけで十分ひやひやさせれらるものがありました。
この「緊張の糸を切らさない」ことが大きく最終話の面白さにプラスの要素となりました。
結末としては、結局悲劇になると思っていたばかりに、(少なくとも私にとっては)意外性があるもので、それでいて、あぁなるほどね。と納得できるものでした。相手の気持ちや行動を、自分の中で無制限に悪い方向に想像をして、結果として何も信じないというのは、なるほど恐怖というものが、基本的にその「もの」に触れたときに感じるものでなく、その「もの」に触れる前に自分の中でああじゃないのか、こうじゃないのかと妄想することでいつのまにか膨らんでしまう感情である点、それは真実だと思います。確かにその無尽蔵に膨らみ続ける恐怖を解決するには、膨らみきる前に相手に「○○はどういうことなの?」と聞くことに尽きるんでしょうね。そこで聞くのが億劫だと思ったりすると結局、自分の中で憎悪を拡大する羽目になると。
という訳で、面白かったのは認めるのですが、いつのまにか圭一が味方扱いになってること、レナの前で思いっきり沙都子と相談し過ぎだろ、最後のあの梨花の台詞は要はゲーム買えってこと?とかツッコミどころも満載であるのは事実。まぁ、私的にはそこまで気にはなりませんが、そこを加味した上で、評価は★×8ということで。