これが編集会議の辛さ

青春探しはいつのまにかH田事件の話になる。だって、僕が見た中では、サークル史上最も青春っぽい出来事なんだもん。抑えきれない衝動を胸に電車に乗り込んだ青年は何を思っていたのか?そんな後戻りの出来ない片道切符、刹那的高揚故の行動の具現、熱く燃え上がるような情動に駆られた青春の心理そのもののような、この事件をどうにかして形あるものとして残していくことは出来ないだろうか?そんな考えのもと、神との綿密な打ち合わせの上、ライトノベルのプロットの形にまで仕上げたのが『オタク女(オタメ)はアイドル(あなた)に恋してる』です。
舞台は某大学のオタクサークル。万年男子部員0のため、腐女子サークルと化した、魔の巣窟。そこに突如として新勧に現れた「まり男」の入会によって、乙女の園は大混乱!?そんな新感覚オタメちっくラブコメディ、の予定。
主役はよぜ子。腐女子系オタクサークルの幹事長。プライドが高く、口癖は「死ね。」。
よぜ子の親友の悪意たん(あだ名)。基本的に面倒に巻き込まれたくなく、遠巻きに見ながらよぜ子たちのことを鼻で笑っている。でも、本当によぜ子が行動を起こそうとしたときは優しく背中を押してくれる…はず。趣味はBL小説。自宅の本棚には所狭しとBL小説が並んでる。口癖は「だったらそれでいいじゃん?」と言って、会話を断ち切る。
Y子。よぜ子のイエスマン。よぜ子がページ数にして2,3ページにも及ぶ愚痴を延々とこぼした後、一言「…あぁ、はい…。」とだけ返事をする存在。一行を越える台詞はない。多分物語の終盤辺りで「…行けよ、よぜ子…!」とかカッコいいこと言う気がする。
園子。腐女子系オタクサークルの象徴。趣味はBLゲー及び乙女ゲー(18禁)。本編とは特に関係ない。
まり男。アイドル事務所所属。アイドルの入会により、腐女子の園に革命を起こす存在。一応、物語の王子様。
ストーリーとしては、まぁ、ノンフィクションで。よぜ子とまり男のラブストーリーな。内容八割ギャグで。ちょっと事実に脚色加えればええんとちゃうん?一巻のプロット段階では新勧編〜合宿編までの予定。ラストは朝日に迎えながら二人で並んで合宿所を後にする場面でエンド。
二巻には軍団登場。サークル内の派閥関係が明かされる。三巻ではよぜ子革命編。その時イベントで何が起きた!?四巻はよぜ子の壮絶な過去が明かされる物語。五巻はサークルを辞めたはずのひろ子が戻ってきて、「私はよぜ子を許さないわ…!」と言い放つ。果たして彼女の正体は?その言葉の意味とは?六巻はよぜ子・ひろ子・まり男の恋のトライアングルバトル勃発!? って感じな。
サイドストーリー集も出る。読者人気投票一位を獲得した(予定)悪意たんの「悪意書房、営業中!?」が収録。それと「Y子の何も無い一日」も。今までひたすらBL・乙女ゲー(18禁)をやり続けてきただけの園子の日常が語られる「園子のイケないお仕事?」も収録されるんとちゃうん?
あと今作は王子様が迎えに来てくれる願望を持っている腐女子層は当然のこと、悪×よぜや、よぜ×ひろの百合カップリングにも定評があり、男オタクのファン層も厚い。特に悪意たんの美系っぷり、ツンデレっぷりには多くの人気が集まり、「こんな風に俺も小馬鹿にされたい。」「もっと罵ってくれ。」などの声も多く聞かれる。そして登場人物の大半がメガネっ娘であり、かつツンデレであるというのが今作の特徴だとも言える。
まぁ、大体神との二時間に及ぶ打ち合わせで決まった内容はこんな感じな。あとはこれをもとに神が文章に書き起こしてさえくれれば、一大ブームメントが巻き起こせるぜ!