CLANNAD 第1話「桜舞い散る坂道で」 ★×7

また異文化に触れちまったな、というのが第一印象。
どうも饒舌なギャルゲーの主人公はアニメらしい人物に当てはまらない。その点で異文化。
おどけるところではおどけて、しんみりさせるとこではしんみりさせる、というギャルゲーアニメ特有の切り替えの早さも異文化。
それと、特徴と言うか、属性と言うか、そう言える部分ばかり極端に強調したキャラの導入も異文化。昨今の、それなりにアニメ化に気を遣って、ある程度流れるような展開を意識しているギャルゲーアニメとはまた違うんですよね。たとえて言うなら、マーカーで所々重要な部分に印のつけてある小説を読んでる感じ。
しかし、内容としてはそう悪くは無い。上記のようにポイントポイントで場面の意図・主張がはっきりしているので、中だるみが無い。ややもすれば冗長になりがちな展開を上手くエンタメに昇華しているのではないでしょうか。
それと、率直に感じたことを言うと、渚が知遅れぽかった。昔、知的障害を題材にして、可哀そうだから放送中止にしろって抗議が殺到した某ドラマがあったじゃないですか。そのドラマの人物の喋り方と行動にそっくりなんですよね。
極端に語彙力が少なくて同じようなフレーズを繰り返したり、言葉が妙に詰まっていたり。過剰に敬語だったり、「〜ました」と自分の境遇を完結形で語ったり。食べるときは食べると、一度にひとつのことに専念する固執癖があったり。
よくは分からないが、これがギャルゲーでは普通なんですかね?自分としては非常に違和感が残る。麻衣ちゃんのことなんであまり悪くは言いませんが。仮にそういう向きのある設定のキャラだったなら神演技。


ちなみに、評価7ばっかりなのは、点数をつけるのが面倒なのではなく「これはスゴい!」と思わせるくらいのものがないと8にならないってことで、そういう意味でどれも無難に合格点なんだけど、心酔するほどの作品は未だ無いって感じです。