さて

そろそろ今回も「今年面白かったアニメ」を決めるとしようか。まぁ、アニメ感想サイトと言うのがここの名目ですし、去年もやったしな、と。
個人的に今期のビッグタイトルはまなびストレート。このアニメを支えていた原動力は「反抗心」です。分かってくれない大人への反抗心。自分が理解されない現実への反抗心。それが高じて、最後には落書きスプレーのために規制されたOP映像を、「一夜限りの落書きスプレー」という形でエピローグに結びつけ、表現を規制した正真正銘の現実社会(主にBPO)へのあてつけを含めた、反抗心。常にまなびストレートは自分を狭めてしまう世界の壁と戦い続けています!今になって、まなびのムックが出ましたが、それを見ているとまた見返したいという気持ちが俄然沸いてきました。アニメが何も無い三が日はまなびストレートでも見返して過ごそうか。
去年に引き続きですが、やはりコードギアスも評価せざるを得ない。最近しきりに「一つの要素に徹したアニメは強い」と持論を展開していますが、これはその例外。ロボット、萌え、愛憎劇、BL、思想 等など… 全部入りアニメ。やはり多角的に話題の種を提供できるアニメは情報性重視の現代のオタク事情において強い。
当然らき☆すたも今年のアニメを語る上では無視できない。今、友人がレンタルでらきすたを見返しているのですが、キャラの好みを語り合うのは面白い。知識が必要なく、複雑な要素が無い分、らきすたって敷居が低いんですよね。昔と違って、知識量で語るのでなく、感覚で語ること、それがらきすたの真骨頂でないかね。それくらいどんなオタクにとっても共通話題になりうるし、それが「あるあるネタ」と「萌え要素」の詰め合わせアニメの強さですね。らきすた周辺の派生ネタを知っていると、それはそれでディープな楽しみ方も出来ますし。
やっぱ原作信者としてはひだまりスケッチも外せない。「これはいい原作レイプですね」という節もなくは無いですが。全然マッタリ出来ない日常系アニメ。このアニメのおかげであすみんが好きになりました。実はアニメよりもひだまり関連の声優イベントの方が面白かったりする。
コナミ製アニメの神髄、セイントオクトーバー。本当に中身なんてほとんど無いですよ。それなのに、ずるずると26話見させ続けてしまうそのパワーは、やっぱり、愛かな。ことのへの。なんでコナミ製アニメの主人公はこんなに可愛いんだ?
話しついでにスカイガールズも。セイントオクトーバーと比べると、軍事設定で画面を引き締めて、遊び回を十分に持たせた感じですね。どちらも甲乙付けがたい。やはり一期に一つはコナミアニメは必須。
さらにもののついでにコナミ純正のときめきメモリアル Only Love。最初は失笑を誘うアニメとして重宝させてもらいましたが、後半から恋愛要素メインになっても、文句を言いながらも、そういうむきになって否定している自分自身を楽しめていたと思う。結局夢中になったもん勝ちってことか。
しっかりとストーリーで魅せる作りが地味に良質なsola。アニメ作品ではとにかく女性同士の泥沼展開が好まれる、そんな昨今ですが、その中ではとりわけ爽やかにまとめきった一品。全体の半分をかけて茉莉との幸福な生活を描いていき、その後二話ずつくらいをかけて、繭子や真名との物語りも丁寧に消化していく。1クール作品の中では本当にバランスの取れた過不足の無い構成。目立たないけど、ささやかな良作です。
solaが静の良作だとすれば、やっぱ動の良作としてはSchool Daysを推すのが筋だろう。放送終了の時にも言いましたが、このアニメは現象です。本編の動向に苛立つ自分自身も楽しいのですが、本編を見て苛立つ周囲の、主にネット上の反応を見ているのが最高に面白かった。現象を楽しむことはリアルタイムの時にしか出来ないことですからね。こうやって、アニメ周辺を盛り上げてくれる存在は本当に有り難い。今になっては最終回が放送中止もいい思い出。
まぁ、一応あげときます。天元突破グレンラガン。個人的には話の流れの粗雑さ、もとい登場人物たちのお馬鹿さの方が際立ったが、カミナのお亡くなりになる回までの盛り上がりとエンターテイメント性は比類なきクオリティを誇っていた。螺旋王を倒すところまでで、2クールにしておけばと自分は思っています。
ななついろ★ドロップス。若さの大切さを知ったよ。初恋パワーってすげえぜ。
ぽてまよも地味にいいアニメだった。後半は「このキャラはこういうものだ」という押し付けがましさが目立ってきたが、トータルでは「あくは強いが、良く出来たギャグアニメ」。まぁ、ギャグアニメっていうのは勢いですから、アニメっていう媒体に適している訳で、他のジャンルよりも相対的に評価が高くなるのは当然なんですが。
のだめカンタービレは親子で視聴、ということになるのか?のだめマジ萌えますよね!とか、不憫な息子でゴメンかーちゃん。
さよなら絶望先生は原作の萌えマイナーチェンジ版。文字ネタは録画一時停止用と割り切って、とりあえず大まかな流れだけは捉えて作っていたのは妥当な判断。ところで、今でも最終回に出てきた後藤沙緒里のキャラが気になっているんだが。自分の中ではあれが最萌えキャラ。当然二期はレギュラーだよな?
こっからは今期アニメなので簡単に。
しゅごキャラ!は子供の頃、ケロケロちゃいむ水色時代を見ていてワクワクしてた頃の気持ちを思い出させてくれた。今思えば、あの頃に萌えという気持ちを覚えたんだろうな。
ダ・カーポIIは下記のように、評価がころころ変りましたが、最後には良作の域に。ギャルゲー原作アニメらしからぬアプローチが目立つ作品だったと思います。
スケッチブックはギャグ系列の日常系の「いい話」部分をぐっと引き伸ばした作品。結果としてはいいとこ取りになった…かな?
みなみけ無しの一週間なんて寂しすぎる!自分としては苺ましまろに並ぶくらいの出来になった。これはもうベタ褒めの領域。
最後にef - a tale of memories.。この物語を一言で表すと「想いを永遠のものにするための物語」だったんですよね。千尋は、どんなにキレイな思い出であってもいずれは色褪せて、その時に感じた気持ちを忘れていてしまう。けど、そのときの気持ちをずっと忘れたくない。そういう人間の思い出に対する、自分自身のあり方の象徴なんですよね。宮子は相手の中に「自分」という存在を永遠にとどめ続けたい。永遠に忘れない想いとして刻み付けたい。そういう相手に対する普遍的な想いへの期待の象徴なんですよね。そんな、想いに対して二つの違ったケースを抱えた二人が、想いを永遠のものにするためにあがく物語。だからa tale of memories.というタイトルなんでしょうね。この作品の良かったところは、想いが永遠になることを否定せずに肯定したこと。それが嘘であれ本当であれ、これだけ思い切った結論はなかなか出せない。
これで以上になりますな。今年に関しては、10月期のアニメが充実し過ぎた。というより、今年の面白いアニメの半分くらいが10月に拠っていた。そして、いわゆるギャルゲー原作アニメが思いのほか奮闘していた。そのままやれば尺が足りなくて消化不良になるところを、うまくアニメで映える話に書き換えていた。これは少しギャルゲー原作アニメへの見方を変えるべきだな。それと、やはりギャグアニメが強い。一週間のちょっとしたオアシスのつもりが、それが一番の楽しみになってしまうこともしばしば。
特に良作だったのはみなみけまなびストレートef - a tale of memories.らき☆すたSchool Days、と言ったところでしょう。今年面白かったアニメアワードはこんな感じです。それじゃあな!