CLANNAD 第14話 ★×4

イイ話…なんだろうけどね。色々と足りなさ過ぎやしないか。
まず基本的なことなんだが、ことみの両親のトランクケースは、論文もあったが、それを入れてしまうとぬいぐるみが入らなくなるので、ぬいぐるみのほうを入れたという解釈でいいのか?かつ、トランクケースに詰めざるを得ない状況になったのは、飛行機が墜落するのがすでに分かっていて、トランクケースならば落下の衝撃や火事にも耐えられると判断したということですか。なにせ作中での説明があまりに不足しているもので、正直理解できん。
で、上の仮定の話が正しいと判断した場合、何故ことみへの手紙に自宅の住所くらいメモしなかったんだ。墜落するまでに、拾った人へのメッセージを書くぐらいの余裕はあったんでしょ?だったら住所書けば、届く確率がぐっと上がるのに。そんな、万に一つの可能性で届くとも分からないようなメッセージの残し方をするって、一体なんなんでしょ。
まぁ、色んな世界の人たちの手を渡って届いた贈り物、って話にしたいがためのことなんでしょうが、それもまたちょっと夢見がち過ぎると言うか。届いたのは百歩譲って起こったこととしても、ケースを手にした人の皆が皆、善意でリレーをしてくれたってのは臭すぎやしないか、と。
風子の場合、学校の皆が来てくれたのは、自分達で掴み取った結果だからありだと思うんですよ。ただ、ケースに関しては、ことみ自身は何もしてないばかりか、そもそもその存在すら知らなかったわけで。知らないうちに起こった出来事を、善意の固まりのように解釈して、ことみが救われるというシナリオには、ことみの行動が関係して無い分、やっぱ共感できないし、作品の山場で持ってくるようなことでも無いだろう。多分、だんご大家族の歌詞と合わせたかったんでしょうけど、これは失敗だと思う。
それと、バイオリンが壊れるだの、海外留学の話だの、無駄な要素も多かった。バイオリンが壊れる必要性が感じられなかったし、結局海外留学どうなったのか、一言くらいあってもいいんじゃないのか。もしそれが原作に準じての設定なら、いっそのことそれを削るくらいの判断は必要だったと思う。変にイベントを増やすと、要素ばかりが増えて、物語が散漫になってしまう。
ことみが塞ぎこんでいたことと、庭を綺麗にしたこととの因果関係が伝わってこなかったのは、個人的な見方の問題か。私的解釈では、ことみが塞ぎ込んだのは両親の論文を燃やした罪悪感を思い出したためであって、寂しくなったからではないと思っている。だったら、仲間が自分のために何かをしてくれるってことと、両親の件とは、直接的なことみの問題解決には繋がっていないと思うわけですよ。そりゃあ、仲間がいてくれるだけで心強いとかはあると思いますが。この点、庭を綺麗にするって行為とことみの心情との因果関係がはっきりせず、ラストにつながっていないと自分は考えています。
という訳で、トータルでことみシナリオはガタガタだったな。要素は多いんだけど、それらが独立していて、ちぐはぐな印象を受ける。もう一話くらいあればどうにかなったのかもしれないが。