みなみけ〜おかわり〜 第7話 ★×3

そこらじゅうで散々言われているけど、夏奈の性格を改悪しすぎだろ。確か第一話の感想で言ったよな。「夏奈の性格が変っていないのが唯一の救い」ってな。それすらも今回なくなったよ。
夏奈は別にやっちゃいけないことと、そうでないこととの区別がつかない訳じゃない。それを自覚してわざとやってるだけだ。だから、いよいよヤバいなと思ったら、その一線は越えようとはしない。てか、春香のネックレスを壊した回を見る限り、製作側もそのことは理解していたんじゃないのか?
たとえばそれが美羽だったら、悪いと分かっていてあえて一線を越えて楽しんでいるけどな。小学生だし。しかし仮にも夏奈は中学生だ。それなりに千秋のことも思いやっているし、ヤバい空気くらい読める。
それと、藤岡に夏奈がチョコを渡す場面を見て、やっぱこのアニメはセンスねえなって思ったよ。個人的にはこの話は原作の中でも屈指の回なんだけどな。
原作では藤岡が受け取ったあとに「…」と小考してから穏やかな笑顔で「ありがとう」と言うんですよ。そのちょっとした間に、夏奈がチョコを大量に持っている訳、そしてその中の一つをくれたことに特別な意味は無いこと、それらを全て理解している。その上で、夏奈からチョコがもらえたことを嬉しく思った訳ですよ。正直、このときばかりは藤岡に夏奈を任せても構わないと思った。
でも、アニメだと即答かつ満面の笑みで「ありがとう!」って、藤岡は馬鹿の類か。
それと、夏奈がチョコを口にくわえて扉を開けて登場するんだけど、原作ではそれがハート型のチョコなんですよ。そこに、夏奈の「恋心なんてクソ食らえ!」っていう態度が表れてるんだよな。でもアニメでは単なる板チョコになってた。
前回の感想で「心情描写なんてどうでもいい」とは言ったが、原作やアニメ版無印では細かい言い回しや態度に心は表れてるんですよ。その上で、その些細な気持ちや言葉に表しがたい気持ちをギャグとして昇華したり、それなりに心温まる話にしている。気持ちを、押し付けがましい「心情描写」として描かなくても、十分に気持ちは描けているんですよね。その巧みな表現技術をおかわりは何一つ理解しちゃいない。
もはや文句を言うために見てるとしか思えん、自分。じゃあ見んなと言われるでしょうが、タイトルから「みなみけ」の文字が消えたら見るのもやめられるんですけどね。