ハチミツとクローバーⅡ 第12話 ★×7

どうも感想を書くことに気後れがあり、遅ればせながらのハチクロ
う〜ん、どうだったのでしょう?強く思ったのが、キレイなものを、素直にキレイだと受容しようとする姿勢がかなり要求される最終話だってってことですかね。
先週の感想に書いたのですが、はぐの選択はやはり私には打算だったと思うんですよね。しかし、アニメ版ではしっかりと「まして打算でもない」と台詞が加えられていました。思うに、決断の瞬間は打算でなかったと言える可能性もあるかもしれません。しかし長期的に考えてみれば、その純粋な本能の気持ちのまんまを継続的に維持できますか?はぐはあの後、一度も「人生を下さい」と言ったことを疑問に思ったり、振り返ったりしなかったのでしょうか?やっぱり申し訳なくなって、取り消そうと思ったりするかもしれないのが人間じゃないですか。(話が人間の話の方向に…)
そこを書かないで、刹那的な高揚の中にいるうちに発してしまった言葉を、それははぐに限らず周囲の人達の反応も含め、作品全ての結論のように述べてしまうには少し無理があったというか、原作と比べても、無理矢理にでも彼女らの考えを肯定して美化しようとする流れが強すぎたですね。森田兄のおとしめた社長のその後も同様。それがキレイに話しに幕を下ろす必須条件であったと言えば、そうなんですが。一点の曇りもないラストにつなげるにはこれぐらいの荒業が必要ですよね、そりゃ。まぁ、この作品のスタンスが「青春全肯定!若気の至り万歳!!」だから、ハチクロらしいと言えば、ハチクロらしいんですかね。
ただ、片思いということで、恋を実らせられずにそこに残ったものに作品のテーマを絞ったところにはなるほど、好感。おおまかには恋を選ぶか、夢を選ぶかの問題ですが、そこで夢を選んだ、もしくは選ばざるをえなかった人たちへの最大限の祝福が十分に最終回には詰まっていましたね。
なるほど、青春の日々がいつまでも与え続ける甘い感傷と未来への祝福が、あの「ハチミツとクローバー」のサンドイッチって訳ですね。確かにこの瞬間の気持ちだけを糧にしながら一生を生き抜いていけそうな、そんな気持ちにさせられますね。流石、青春全肯定。最後の最後で作品が救われた気がします。