乙女はお姉さまに恋してる 第7話「小っちゃな妹と大きなリボン」 ★×4

今回は完全に期待はずれだったなぁ。
こういう、主観だの客観だのの善悪論を聞きたくてこのアニメを見ているわけでないし。キャラクターの心情の芯の部分を書きたいのは分かるんだけど、それ以前にこのようなキャラの魅力や掛け合いで見せる作品は、あくまでキャラクターコンテンツに徹するべきだと思うんですよね。思想の食い違いを、キャラを魅力的に演出する装置として使うならOKなんですが、一話まるまるを、個々人のものの考え方の話をするのはどう考えても冗長。いままでは話のテンポが良かったのに、今回で完全に失速してしまった印象。
大げさにことを荒立てたら、カナが全校生徒の前で晒し者になるわけだし、常識的に考えてそれが本人のためになるわけが無い。むしろ負担を考えたら示談で済ますのが筋なのと違うんかな?いかにも生徒投票がシナリオを大げさに演出するために用意された舞台のようで、むしろキャラの心情がその状況に従わされたようでもあり、興ざめ。その舞台も、ただ大きいだけで、ストパニのような煌びやかさや乙女の園の雰囲気があるわけでもなく。常識的に考えてリボンひとつで選挙にする必要性があるとは到底思えない。
そもそも結局は多数決で勝ち負け決める、しかも屁理屈に近い論理で、瑞穂が自分のカリスマを武器にして女子生徒を扇動し。なんとも善悪論の顛末としてはお粗末な。筋道の通った終わり方にはなっていますが、終わり方を理屈として正しく締めることに専心するとかえって退屈になってしまう訳で。それなら前回のように勝ち負けなんかはどこかにおいといて、とりあえずキャラクター同士の楽しい絡み、納得は出来ないけどこれはこれでいいんじゃないのかなと思えるオチをつけることに落ち着いたほうが明らかに楽しかった。こっちの方が「キャラアニメ」にはずっと重要なんじゃないでしょうか?せっかく「キャラアニメ」の土台を築いてきたのに、無理して「人間ドラマ」にまで引き下げる必要はないでしょうに。