僕等がいた 第21話 ★×8

久しぶりに楽しくなってまいりました。まぁ、最近までが過去の女とどう折り合いをつけるかって、どうも実感の伴わない抽象論でしたからね。恋愛玄人論。
それに比べ、今回は恋愛のたどたどしくて初々しい部分が前面に押し出された訳で。不器用だなぁ、あいつら。やっぱりなかよしやりぼんの子ども染みた恋愛が好きな自分としては、こういう話の方が嬉しい。
矢野のいい奴っぷりはヤバい。あの、身をていした八方美人っぷりは誰でも好きになるでしょ。タクシー代差し出されたときの表情がカッコよすぎるぅ。鼻血出そう。そりゃあ山本さんも思わず「好き…」の一言を呟きたくもなります。考える間もなく思わず口をついて出たような、幼少の子どもが両親に向けて言うような、そんな純然たる好きの主張には胸がキュンキュンしますね!ある意味、父親代わりの好きに近いのでしょう。ああ、急に山本さんがすげぇ可愛く見えてきた。今までのシカトも、距離感も、復讐も、すべてが矢野が好きであることのあてつけで、だからなお更傷つけてやりたかったと考えれば、全てがつじつまが合ってしまう。要はそういう子ども染みた方法でしか好きの主張しか出来なかった訳ですね!ああ、可愛すぎる。
他に今回の面白さのエッセンスは、各々の事情のどうにもならなさかな。矢野の性格上、山本さんに散々ひどいことをされたからと切って捨てられるわけも無く、山本さんが矢野をずっと前から好きだったのはよく分かる。もしかして姉と付き合っていた頃から好きだったのだろうか。だとしたら切な過ぎるぅ!七美の心情も分からなくはないのですが、傍から見てる分にはジコチューですね。世間一般の道徳で考えれば明らかに非があるのですが、そういうルールを超越したところに感情があるわけで。女性諸君だと七美に共感できたりするんやろうか。竹内のいっそ開き直った行動も潔い。いっそ矢野×山本、竹内×七美、になればいいとすら思えるのが不思議。