乙女はお姉さまに恋してる 第8話「縮まらない記録」 ★×5

だから違うんだよなぁ。このアニメに求めているものは、もっとこってりとしたキャラクター同士の掛け合いであって、繊細な心情描写ではないんだよなぁ。
そもそもに、第8話に至るまでの間に、由佳里がキャラを確立しきれていなかったといいましょうか。まりやの妹分で、強気で背伸びするくせに、じつは恐がり程度にしか、少なくとも私の中では認知しきれていなくて、キャラとしての輪郭がぼんやりとしていた訳です。これは途中からほとんど出番の無くなった紫苑にも言えることですが、演劇部部長の子とかとあまり存在感では差が無いんですよ。ちょっと個性の強いクラスメイトAみたいな。
そこで心情を掘り下げるような話をしてもらっても、「キャラありき」の部分を満たしていないので、感情移入も出来ないし、唐突に陸上部の話となり(少しは今までに話にありましたが、設定上存在していたというレベルでしょう)、これまた唐突に義理の姉の話となる。特に義理の姉の背中を追っていたような描写が今までに無かったので、あまりに唐突で、付け足したかのような違和感を感じました。
要は設定を一話の中に詰め込みすぎたことと、一話完結にするにはあまりに話が早足過ぎて、必要な設定を述べるだけで精一杯になってしまったって感じですね。総じて、1クールの尺の短さが出てしまったようで。D.C.セカンドシーズンのように2クールあって、1クールかけてキャラを位置づけて、2クール目でシリアスという構成にできれば良かったんですけどね。