ef - a tale of memories. 第4話 ★×7

麻生の告白シーンで鼻血吹きそうになった。ああ、いいなぁ、この甘ったるさ。それでいてちょいと切ない感じ。それでいて、千尋が強情で、でも昨日の自分ならOKだったと、遠回しに「自分も好きです」と告白しているところ。いや、結構モロか(笑)
そんな言葉の中にも、昨日の自分との剥離を、冗談交じりに詰め込んでいるところが、逆に切ない。今の自分に対して距離を置いてシニカルに評論できる位置にいるあたりがキュンとするんですよね。そう思うと、麻生の方が千尋のことをよく知っているんだという不安を、この言葉で、自分なりに笑いにして見せることで消化しようとしていたんだなぁ、と思う。
少し前にも千尋が「今から冗談を言います」と言って自分の話を始めることがあったけど、そうやって自分をシニカルに笑って見せることが、彼女なりの現状を受け止める術なのでしょう。
とまぁ、思うにこの作品の魅力は、感情の行間をいくらでも想像するだけの余地があることだと思う。作中では、人物は自分の感情について多くを語っていて、それとは別に、絵における人物や背景、演出からも心象を描こうとしている。そういう感情に対するきめ細かい技法が張り巡らされている故に、言葉にしがたい感情にまで想像を巡らせることが可能な余地がある。
より上位の感動っていうのは、即時的なものでなく、後から思い返して気づいたときに生じるものでしょ?少なくとも自分はそう思う。
あのシーンだけで5回は見返した。実に良い告白です。本来なら8に匹敵する評価だけど、今回は千尋分が少なかったので7。